HDD(ハードディスク)異音発生時データ復元方法・復旧対応策についてご説明します。。
HDD(ハードディスク)から異音が発生した場合のデータ復元方法・復旧対応策として、まずは速やかに電源を切って動作を中止してください。 決して、動作を継続させたりHDDの分解・開封は行わないでください。異音発生時は初期対応が肝心です。
HDDの使用中、明らかに通常時とは違う異音が発生する場合があります。人により聞こえ方は異なりますが、「カチカチ」「カリカリ」「ブーン」「ガリガリ」「カタカタ」「カチャッカチャッ」「ギー」「ビー(ビープ音に近い)」「ムンムンムン」等、様々な異音があります。原因も様々ですが、ハードディスク異音は重度障害のケースが殆どです。異音が発生したHDDのデータ復元方法については、まずは精密に発生原因・状況を調べ個々の障害に適合したデータ復旧技術にて対応する必要があります。見切り発車でデータ復旧作業を行うと障害悪化のリスクがあります。通常、HDDの分解・開封作業を伴う高度なデータ解析技術が要求されます。
この異音は、ハードディスクの内部機構に異常が生じ、動作が正常に行えない場合に発生します。このような異音が発生した場合に動作を継続すると、ディスクプラッタの磁性体剥離が急激に進行するなど障害悪化の可能性が非常に高くなります。障害の悪化はデータ復元の難易度上昇につながります。データ復旧の可能性を高めるには、異音発生時は速やかに動作を中止する事が大切です。
ハードディスクの異音発生原因を知るには、まずHDDの内部構造を知る必要があります。
ハードディスクはレコードの様なものです。レコードは回転するディスクに彫られた録音面に針が接触し、音響を増幅して音を出します。これをハードディスクに例えると、録音面がデータ(プラッタに記録された磁気情報)、針が磁気ヘッドとなります。磁気ヘッドが磁気ディスク上の磁気情報を読み込み、それをデータとして入出力させる仕組みです。
しかし、HDDとレコードには決定的な違いがあります。レコードは針が録音面に「接触」して音声情報を読み込みますが、ハードディスクの場合はプラッタと磁気ヘッドは「非接触」で磁気データを読み込みます。非接触とは言え、通常その隙間は10nm程度の非常に小さなものです。この隙間は高速回転する磁気ディスクの風圧によって確保される仕組みとなっています。
しかし、プラッタと磁気ヘッドは接触しない仕組みとは言え、様々な原因により接触してしまうことがあります。磁気ディスクは強力なスピンドルモーターで高速回転(通常5,400RPM以上)しており、一旦磁気ヘッドと接触した場合は傷(プラッタスクラッチ)が広範囲に発生し、障害が一気に悪化する可能性があります。状況によりますが、このような状態となった場合ハードディスクから異音が発生し、磁気読出方法が確立できずドライブとして認識されなくなります。
そのような状況下で何とかデータが読み込めないか動作を繰り返してしまうと、プラッタスクラッチが更に広がりデータ復元が困難となってしまうのです。
他にも、異音の主な発生原因としては「サーボ情報破損等からデータが読み出せずヘッドがスタート位置に戻る(リスタート)又は暴走する」「ヘッドが磁気ディスクに吸着してしまう」「モーター軸受のズレにより正常動作ができない」「軸受破損による摩擦音」等があります。いずれの原因にしろ、HDD障害内容としては重症です。
異音が発生した場合の対策・対応として、まずは「落ち着いて電源を切る」事です。上述した通り、HDD異音が発生した場合に動作を続けると急速に障害が悪化する恐れがあります。HDD異音発生時は初期対応が重要です。
異音が発生したハードディスクは高確率で認識できず、データ復元ソフトやデータ復旧ツール等一般的な方法では対応できない場合が殆どです。むしろ、無闇にデータ復旧ソフト等を使用してしまうと障害が更に悪くなる可能性もあります。
GLCデータテクノロジーに御相談頂く方にも、御相談前に既にご自分又は他社にてデータ復旧ソフト・データ復元ツールを使用してしまった方も多いのが実情です。 中には、インターネットの情報を参考にして分解・開封してしまう方もいますが、通常空間で開封すると極度に障害が悪化します。データ復元の成功率を高めるには、まずは落ち着いてHDDの電源を切り、無闇に動作させないようにしましょう。
GLCデータテクノロジーはハードディスクの重度物理障害の対応事例も豊富であり、自社開発技術により他社復旧不可案件も対応可能です。HDD異音でお困りの方はお気軽に御相談ください。
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